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Breakfast 万殊(管理人) / 著

 静かな、遅い朝。

 元々賑やかという訳ではないが、今日は特に静かだ。

 正確に言うなら、静かというのとは少し違う。
 
 ただ静かな緊張感が2人の間に漂っていた。

「何も破門するこた無かったんじゃねーの?」

 彼の、いや彼女のふいをついて口にしてみる。


「私は元々あの瘴気が片付けば巣立たせるつもりでしたから。それにこれくらいの処分でなければあちらから苦情が来るでしょうしね」

「そうか。なら別に異存はねえよ」

 はぐらかされた。

 彼女は、まだ真実を話す気にはなってくれないらしい。


「後ろめたいですか?」

「ヘ?」

 ここまで来て俺が全く気がついていないとでも思っているのだろうか?

「貴方がそうさせたのでしょう?」 

「何の事だ?」
 
 ならば、先はまだまだ遠い。


「しらばっくれても無駄ですよ」

 しらばっくれているのはお互い様だ。


「特に指示した覚えは無い。あいつが自分の判断でかってにやった事だ」

 俺にそうさせたかったのは何処の誰なのか。 

「そうでしょうね。あの子の未熟さが招いた結果でもあります。責めはしませんよ」

 いや、意図が読めたその時に、それを実行させたのは他ならぬ自分自身。
 
 自ら望んでやったとさえいえる。

「いつから気付いてたんだ?」

 彼女にその意思が無かろうと、同じことをやっていただろう。

 何故性を偽るのか、何処にその必要があり、誰にもその意味を告げぬ理由を知らない。


「アラクセイトから話を聞いた時からです」

「どうしてカーラ達には黙ってた」

「あの子ならば若気の至りで済みますが,貴方ということになると今後珊瑚と真珠の聖石は激減するでしょうから」


「苦労をかけるな」

「まったくです」

「そろそろ限界だったんだ」

「あの子よりも貴方が先に我慢を覚える必要がありそうですね」

「無駄な事は嫌いじゃないのか?」

「そうですね」

「帰るか」

「急ぐ必要は無いでしょう?」 

「それもそうだな」



 彼はいつか彼女の口から真実が語られることを、ただ待ち続ける。














あとがき

元はMorningの「おまけ」でございました。
このネタは以前、にーなさんが聖石専門サイトだった頃にあった鋼玉別館的なところのGuestBookにて
「今回の朝食の続き・・・・っていうか、ナニィ様が仕掛けたこともナニィ様自身のことにも全部気付いていながら実行したトリノ様の気持ちも読んでみたいなーって思ったんですけどダメですか?」
と、リクエストしてくださったものです。
と、いうわけでMorningのトリノアーク版です。
「おまけ」ということでタイトルは同じく『朝食』にしてみました。
あ、モーニングは日本語英語ですが、まぁいいじゃないですか。
細かいことは気にしない気にしない
 

 

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